ニューノーマルな感覚を巧みに表現!menu×ONE PIECE(ワンピース)がコラボレーション
新宅配サービスmenu(メニュー)とONE PIECE(ワンピース)が大型コラボを発表
エンタメコンテンツとコラボした企業キャンペーンの注目すべき事例・NEWSをご紹介します。
コロナ禍のなかで需要を高め、新たなサービスとして認知を高めたフードデリバリーサービス。Uber Eats(ウーバーイーツ)はアメリカ発のサービスですが、menu(メニュー)は日本のフードデリバリー・テイクアウトプラットフォームとしてスタートし、2020年4月にデリバリーサービスが本格開始されました。同サービスは、オンライン広告やゲーム制作を手掛けるレアゾン・ホールディングスのグループ会社・menu株式会社が展開しています。
このたびのコラボレーションは、配達エリアを47都道府県に拡大するにあたり、全国のお客様に食のワクワク感を楽しんでもらうべく、人気アニメ「ワンピース」とのコラボレーションキャンペーンを展開したそうです。
現実の世界とアニメの世界が融合したようなTV-CMが、まさに「ニューノマル」な空気感を漂わせている、今、注目のコラボについてレポートします。
参考元:
menu×ONE PIECE記念コラボキャンペーンサイト
menu株式会社プレスリリース
気になるキャンペーン内容は?
menu×ONE PIECE記念コラボでは、下記のような展開が行われています。
・「行くぞ、大配達時代!」をテーマにコラボレーションを展開。
・オリジナルアニメーションを活用したTV-CMを放映。
・描き下ろしイラストを活用したノベルティキャンペーン。
アプリ上でのデリバリー注文と口コミ投稿でもらえるメダルでガチャをまわし、その結果で景品がもらえる仕組み。
・描き下ろしイラストは、ONE PIECEのキャラクターがデリバリーをしているユニークなもの。バリエーションも豊富。
・ルフィの誕生日である5月5日には、誕生日を祝う限定TV-CMが放映され、コラボグッズ第二弾の展開も開始されました。
オンライン施策があふれる今、キャラクターをどう使うと効果的?
次に、このキャンペーンの注目すべきポイントは、どんなところにあるのでしょうか?
トキオ・ゲッツは、実写とアニメーションが融合したTV-CMに着目しました。オリジナルアニメーションを活用したTV-CM第一弾では、ルフィたちONE PIECEの仲間が、現実(渋谷の実写映像)の世界でデリバリーを頼むという内容が描かれており、フードデリバリーという新たな習慣が定着した「ニューノーマル時代」「新しい世界」が感じられます。
コロナ禍の影響により、さまざまなオンライン施策が行われている昨今。その中でも他社と差別化し、より現代の空気感を取り込んだキャンペーンを構築するためには、このように「アニメやキャラクターと現実の境界をなくす(少なくする)」表現が効果的だと感じました。
キャラクターと現実の境界をなくす表現って?過去のコラボ事例からご紹介
では、アニメやキャラクターと現実の世界を融合した表現にはどんなものがあるのでしょうか?また、どのような組み方であれば、実現可能なのでしょうか?
過去に行われた他社のコラボキャンペーンを参考に、その表現の可能性を探ってみましょう。
●アイドリッシュセブン×DHC
化粧品・健康食品のDHCが、洗顔アイテムのブランドアンバサダーとして、人気のアイドル育成ゲーム「アイドリッシュセブン」のメンバーを起用。グッズ付きコラボ商品などが販売され、ファンの間で大人気となりました。その人気ぶりは、オンラインにて開始10分で完売、後日行われた再販でもサーバーがダウンするほどであったと言われています。「コラボキャンペーン」ではなく、あえて実在するアイドルを起用するようにキャラクターを「アンバサダー」として起用したことが、「本当に実在するみたい」と作品ファン層を盛り上げる要因となりました。
●Free!×ミズノ
「ミズノスポーツ応援アンバサダー」として、実際のアスリートや俳優の竹内涼真さんとともに、競泳アニメ「Free!」の七瀬遙選手、松岡凛選手を採用。各アンバサダーが応援メッセージを発信するほか、コンセプトウェアを着用したキャラクターの描き下ろしイラストを展開、アニメ関連グッズの販売も行われています。
上記の例からみると、アイドリッシュセブンやFree!の事例のように、キャラクターを現実の人(芸能人・有名人)のように扱うタイプの表現と、ONE PIECEの事例のようにキャラクターがそのまま現実の世界にやってきたように見せるタイプの表現があることが読み取れます。