【オタク用語解説】「痛バ」とは?進化する推し活カルチャー
好評のオタク用語解説シリーズ、今回ご紹介するのは「痛バ」です。アニメやキャラクターのファンの方ならご存じかと思いますが、「痛バ」とは痛い「バッグ」のこと。自分の好きなキャラクターのキーホルダーや缶バッジをたくさんつけたバッグのことを指します。近年の推し活ブームでよりバリエーション豊かに進化しつつある「痛バッグ」の世界をご紹介します。
痛バ(痛バッグ)とは?
痛バとは、痛バッグの略で、自分の好きなアニメやキャラクターのグッズをたくさん付けたバッグのことです。通常、透明なポケットなどがバッグ前面についており、お気に入りのグッズがよく見えるように、自分好みにデコレーションして楽しみます。飾るグッズは缶バッジやラバーストラップ、トレーディングカードなど。大量のグッズを並べて持ち歩くことで、コレクションアイテムをコンプリートしていることに満足感を得る側面もありました。
このような2000年代前半ごろから流行が始まったと言われており、当初、痛バ文化の中心はいわゆるアニメオタクでした。しかし近年では「推し活」文化の一般化とともに、痛バも進化。アイドルからキャラクターまで、さまざまな「推し」を持つ人がさりげなく「持ち歩き」を楽しめるようになってきています。
現在の痛バはどのように進化している?
では、現在の痛バはどのように進化しているのでしょうか?最新の痛バッグ・推し活バッグ事情をご紹介します。
・推しカラーのラインナップが豊富に
アイドルやゲームキャラクターに「担当カラー制」が定着したことから、痛バのラインナップもカラーバリエーションが増えています。自分の推しの担当カラーのバッグにグッズを並べることで、自分がどのキャラクターを推しているかわかりやすくアピールできます。
・ミニポーチやチャームなど小型のものが人気に
透明なポケットが付いたポーチやバッグに付けるチャームなど、バッグに付けたり、持ちあるいたりできる小型の商品の選択肢が豊富に。好きなキャラクターの「ぬい(ぬいぐるみ)」を入れる「ぬいポーチ」も人気です。
・片面ポケット・取り外しタイプなど一見痛バに見えない商品も
「推し活」が一般化した現在、ふだんは普通のバッグに見えて、イベントに参加するときやプライベートな時間は痛バを楽しみたいというニーズに応え、グッズを飾るポケット部分が片面のみになっている商品(反対側はふつうのバッグに見える)や、取り外してポケットを見せたり隠したりできるデザインのバッグも販売されています。
・グッズは飾らない、おしゃれなコラボバッグも人気
アニメやキャラクターグッズのデザイン性が向上し、「いかにもアニメグッズ」らしい商品だけでなく、言われなければわからないくらいおしゃれなデザインのコラボバッグも多数登場しています。人気バッグブランドから、アニメとのコラボバッグが発売されることも多くあります。そのような商品は、デザインや細かいパーツなどにキャラクターらしさが表現されており、ファンの心をつかんでいます。
熱狂的なファンだけのものではない痛バッグ・推しバッグ文化に注目
ご紹介したように、かつての痛バはアニメなどの熱狂的なファン(オタク)の象徴でしたが、現在は推し活を楽しむ幅広い層が、自分にあった方法で楽しむものになっています。
これらのコンテンツファンの人気傾向は、アニメやキャラクターなどのコラボ企画を練る際にも参考になるはずです。年末は街中で見かける痛バッグ・推しバッグにアンテナを張ってみてはいかがでしょうか。