2021年、注目を集めたコラボキャンペーン10選
2021年も残すところあとわずか。今年も新型コロナウイルスの影響が大きく、企業のプロモーションが思うようにいかないこともあったのではないかと思います。
そんななかでも、映画・アニメ・ドラマ等をはじめとするエンタメコンテンツの人気は健在で、最終回を迎えたアニメ・マンガや動画配信サービスから生まれたドラマ、熱狂的なファンがグッズ購入等でコンテンツを応援する「推し活」などが話題を集めました。
アニメやキャラクターと企業がコラボしたキャンペーン・商品も数多く展開されました。そこで、2021年最後のこの記事では、今年注目を集めたコラボキャンペーンをピックアップしてご紹介します。1年の振り返りに、ぜひご覧ください。
2021年、コラボプロモーションの傾向は？
アニメやキャラクターと企業がコラボレーションしたプロモーションは近年、プロモーション企画の定番として定着しており、毎年、多くのコラボキャンペーンやコラボ商品がリリースされています。その活用方法は年々進化しており、定番の人気アニメとのコラボレーションはもちろん、これまでにない「意外な組み合わせ」や「意外なコンセプト」でコラボプロモーションを実施するケースも増えてきました。2021年のコラボプロモーションの傾向には、以下のような特徴が見られました。
【Topics1】2020年鬼滅ブームから続く、旬の人気マンガ・アニメの大型コラボ続々！
昨年2020年は「鬼滅の刃」のブームにより、鬼滅の刃とコラボした商品が店頭からなくなるほどの人気を博しました。2021年も引き続き、作品自体が絶大な人気を誇るマンガ・アニメとのコラボ企画が続々実施され、人気となりました。なかでも注目を集めた作品は、第二の鬼滅と呼ばれるほど人気となった「呪術廻戦」、物語の結末を迎えて大きな話題となった「進撃の巨人」「シン・エヴァンゲリオン劇場版」などです。
【Topics2】ハイブランド×キャラクターの意外な組み合わせ
ハイブランドとアニメ、キャラクターなどのコラボという意外な組み合わせのコラボ商品も多くリリースされました。グッチ（GUCCI）やロエベ（LOEWE）、ロンシャン(Longchamp)など、海外の有名ブランドが日本のポップカルチャーとこぞってコラボ商品をリリースしています。
【Topics3】SDGs、環境対応のプロモーションにキャラクターが使われる事例も！
2021年はメディア等で「SDGs」が取り上げられる頻度が非常に増えました。その結果「SDGs」という言葉の認知度は2020年の調査からほぼ倍増の54.2％に達しているそうです。環境への意識が高まるなか、企業が環境をテーマにしたプロモーションを行う機会も増えています。このような企画に人気キャラクターを活用し、親しみやすいメッセージを発信する事例も出てきています。
※データ参考元：SDGs認知率10代は7割超に、全体は54.2% #広報会議 | AdverTimes（アドタイ） by 宣伝会議
次の項では、これらの傾向が見られる事例をピックアップし、具体的にご紹介していきます。
※ご紹介する事例はトキオ・ゲッツのコーディネイト事例ではありません。
2021年、注目を集めたコラボプロモーション例
2021年に、注目を集めたアニメやキャラクターと企業のコラボプロモーションの事例をご紹介します。
人気マンガ・アニメとの大型コラボ事例
鬼滅コラボのヒットに続く!?「呪術廻戦」コラボキャンペーン＆商品続々登場！
週刊少年ジャンプで連載される「呪術廻戦」は、20年秋～21年3月まで放映されたTVアニメの好評もあり大人気に。企業とのコラボプロモーション企画もたくさん展開されました。2021年12月24日には、劇場版『劇場版 呪術廻戦 0』の公開も予定されており、現在は映画公開を記念したコラボキャンペーンも各社で実施中です。
●ダイドー×呪術廻戦 28種の呪術缶 W廻戦キャンペーン
「鬼滅の刃」とのコラボでも話題となったダイドーブレンドのオリジナル缶商品が「呪術廻戦」とのコラボで登場。必ずもらえる「オリジナル励ましボイス」や抽選でもらえるこだわりのコラボグッズなど、思わず集めたくなる仕掛けが満載のキャンペーンです。
キャンペーンページ：28種の呪術缶 W廻戦キャンペーン｜ダイドーブレンド｜ダイドードリンコ
●花王ケープ FOR ACTIVE×呪術廻戦 最強コラボキャンペーン -「ありたい自分」を守る術-
セット力の高いケープ史上最強のヘアスプレー「ケープフォーアクティブ」と呪術廻戦がコラボレーション。描き下ろしイラストのクリアファイルやバスタオルが当たるキャンペーンを実施しました。
キャンペーンページ：花王株式会社｜ケープ｜ FOR ACTIVE（フォーアクティブ） × 呪術廻戦 ”最強”コラボキャンペーン
●築地 銀だこ×呪術廻戦キャンペーン
登場人物がたこ焼きを食べる描き下ろし画像が、オリジナリティのあるコラボ感を演出している好例です。作中の登場人物をイメージしたコラボたこ焼きの販売や、集めるとつながるデザインのノベルティ（カード、クリアファイル）がコンプリート欲を刺激します。
キャンペーンページ：銀だこ×呪術廻戦 キャンペーン
●イオンモール×『劇場版 呪術廻戦 0』コラボキャンペーン
2021年12月24日公開の『劇場版 呪術廻戦 0』の公開を記念し、イオンモールがコラボキャンペーンを開催。館内のクイズラリーで限定グッズがもらえる企画や、イオンモールアプリのウォーキング機能で館内を1000歩あるくと待受画像がもらえる「特訓ウォーキング」などを開催しています。
キャンペーンページ：『劇場版 呪術廻戦 0』×『イオンモール』コラボキャンペーン
最後の劇場版でもコラボ続々「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
2021年3月8日、新型コロナウイルスによる公開延期・再延期を経て、ファン待望の劇場版シリーズ最後の作品「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が公開されました。2020年にシリーズ25周年を迎えている同作は、アニメ×企業コラボの黎明期から数々の名企画を展開してきた作品でもあります。シリーズ最後となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開のタイミングでも、さまざまなコラボキャンペーン、コラボ商品が展開され、ファンを喜ばせました。
●ゼンショー×シン・エヴァンゲリオン「外食5チェーン共同作戦」
ゼンショーホールディングスは、「すき家」「なか卯」「はま寿司」「ココス」「ビッグボーイ」の5チェーン共同で、シン・エヴァンゲリオンとコラボしたキャンペーンを実施しました。各店で作品をイメージしたオリジナルメニューを販売するほか、オリジナルクリアファイルが貰えるキャンペーンも展開しました。
キャンペーンページ：ゼンショー×EVANGELION 外食5チェーン共同作戦
●JINS×EVANGELION
メガネブランドJINSは、2012年以来3回めのエヴァンゲリオンとのコラボ商品を展開。
「EVAはディテールに宿る。」をコンセプトに、エヴァンゲリオンの造形をメガネ細部の意匠を落とし込んだこだわりの商品が人気を博しました。
キャンペーンページ：JINS×EVANGELION | JINS – 眼鏡（メガネ・めがね）
資生堂「ウーノ」×進撃の巨人 コラボWEB動画＆Twitterキャンペーン
原作マンガが別冊少年マガジン2021年5月号で最終回を迎え、大きな話題となった「進撃の巨人」とメンズコスメブランド「ウーノ」がコラボレーション。「肌トラブルを駆逐せよ。」をキャッチコピーに、コラボWEB動画やTwitterキャンペーンを展開。作中の名シーンになぞらえたセリフで男性の肌悩みにこたえるユニークな内容が話題となりました。
資生堂のプレスリリース：ウーノは進み続ける、肌トラブルを駆逐するまで…！「ウーノ」オールインワンシリーズ×「進撃の巨人」コラボWeb動画公開
フードデリバリーサービス「menu」×ONE PIECE
コロナ禍で躍進したフードデリバリーサービスのmenuは、大人気マンガ・アニメ「ONE PIECE」とコラボしたテレビCMやキャンペーンでサービスの認知を高めました。「行くぞ大配達時代」をコンセプトに行われたコラボキャンペーンはオリジナル性の高い描き下ろし画像やノベルティで人気を集めました。
キャンペーンサイト：menu（メニュー） × ONE PIECE（ワンピース）記念コラボ開催中！
ハイブランドとアニメ、キャラクターのコラボの意外な組み合わせ
2020年～2021年にかけては、これまでキャラクターとコラボレーションをするイメージのなかったハイブランドや有名ブランドが、日本のアニメ、キャラクターとこぞってコラボ商品を発売しました。なかでも海外現地でのコンテンツ人気を生かした意外なコラボ例をご紹介します。
グッチ（GUCCI）×ばなにゃ コラボスニーカー＆ウェア発売
「ドラえもん」とのコラボバッグに続き、グッチが日本のアニメキャラクター「ばなにゃ（BANANYA）」とコラボしたスニーカーやスウェットシャツ、Tシャツを販売。「ばなにゃ」は、日本でもまだ知らない方もいると思われますが、雑貨・文具から誕生したキャラクターから、アニメ化された作品です。このアニメは、米国のアニメ配信大手・クランチロールによって海外でも配信され、関連商品が北米で人気になっているそうです。
GUCCI ばなにゃ商品ページ：グッチ オフィシャルサイト 日本
SDGs、環境対応のプロモーションにキャラクターが使われる事例
環境への配慮に世界的な関心が集まるなか、2021年はサステナビリティをコンセプトにしたプロモーションや、環境技術のPRに力を入れる企業が増えました。キャラクターをアンバサダーに活用したプロモーションは、環境技術や啓蒙的なメッセージをわかりやすく、親しみやすく発信するアプローチとして、来年以降も注目したい取り組みです。
ドラえもんがユニクロのグローバルサステナビリティアンバサダーに就任
「服のチカラで、未来を変える。」というユニクロのサステナビリティメッセージをわかりやすく伝えるため、緑色の「サステナモード」になったドラえもんがグローバルサステナビリティアンバサダーに就任。店頭やWEBサイトなどでアンバサダーとして、サステナブル活動の親しみやすい情報発信に力を発揮しています。
ユニクロプレスリリースページ：緑の『ドラえもん』がグローバルサステナビリティアンバサダーに就任
まとめ
上記でご紹介したように、2021年も企業とアニメ、キャラクターがコラボしたさまざまなキャンペーンが展開されました。特に、話題化しやすい旬のアニメ作品とのコラボレーションは多く見られ、ファンの心をつかむコンセプトやこだわり満載のノベルティなど、その企画性も高度に進化してきているように思われます。
また、ハイブランドとのコラボや、環境をテーマにしたコラボなど、今まではアニメ・キャラクターを使うイメージのなかったブランド・訴求内容でもコラボを活用する事例も特徴的です。「意外な」取り組みも、新鮮さを持って受け入れられる事例ができているため、今後はさらに先入観なく、コラボ企画の活用を検討する企業が増えてくるのではないかと思います。
2021年のコラボ事例を参考に、2022年にはぜひユニークなコラボプロモーションに挑戦していただければと思います。
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