「主役じゃないキャラ」をメインにした個性派コラボ事例
アニメやキャラクターと企業のコラボ企画を多く見かけるようになった現在、定番キャラクターや大人気コンテンツとのコラボは安定感があるけど、ちょっと見慣れた感じがするな…と思うこともあるのではないでしょうか。
そんなときに参考にしたいのが、あえて「主役じゃないキャラクター」をメインにコラボする手法です。最近では、マクドナルドが機動戦士ガンダムの宿敵・シャアとコラボしたメニューを販売し、話題になったのも記憶に新しいことかと思います。
主役やメインキャラクターではないけど、個性的で人気のあるキャラクターとコラボすることで、ユニークでテーマ性のある企画を実施することができます。他社のキャンペーン事例等を参考にどんなコラボの組み方ができるのか探ってみましょう。
主役じゃないキャラとコラボとは?
アニメやキャラクターとコラボした広告やプロモーションの施策は、今や多くの企業が行っています。
そのほとんどは、人気のキャラクターや旬のアニメ作品のタイトルを前面に出したコラボレーション企画です。
しかし、人気コンテンツには主役でなくとも認知の高いサブキャラクターが多く存在します。一部のコラボレーション企画では、このような人気のサブキャラクターをメインに、その個性を活かした取り組みを行っています。主役じゃないキャラとのコラボ企画・コラボキャンペーンとは、このような認知の高いサブキャラクターの個性を活かしたプロモーションと言えます。
主役じゃないキャラとコラボにはどんな効果がある?
では、あえて主役じゃないキャラとコラボするからには、そのコラボ企画にはどのような効果が見込めるのでしょうか?
- 少しひねった企画・ユニークな企画を立てやすい
いわゆる人気コンテンツとのコラボは多くの企業が実施しており、見慣れた印象を与える場合もあります。あえて主役以外にフォーカスすることで、企画のコンセプトやメッセージにこだわった印象を与えられます。
- コラボするキャラクターの個性との親和性を表現しやすい
あえてサブキャラクターとコラボする場合は、コンテンツ全体のおおまかなコンセプトだけでなく、そのサブキャラクターの個性や特長をよく理解していなければ企画を組み立てることはできません。
一方で、サブキャラクターの個性や特長を活かしたコンセプトを立案すれば、商品・サービスと親和性の高いユニークな企画がたてられることになります。
主役じゃないキャラとのコラボ企画事例
ここからは、過去に他社が実施した主役じゃないキャラとのコラボ企画事例をご紹介します。
※トキオ・ゲッツのコーディネート事例ではありません。
マクドナルド×シャア(機動戦士ガンダム)
マクドナルドは2022年6月から、TVアニメ「機動戦士ガンダム」に登場する“赤い彗星”シャア・アズナブルとコラボし、「シャア専用マクドナルド」キャンペーンを展開しました。
シャア・アズナブルは主人公・アムロ ・レイの宿敵として登場し、戦いを繰り広げるジオン軍のエースパイロット。このキャンペーンでは“シャアお墨付き”メニューとして「赤いガーリックてりやき」「ニュータイプ白いトリチ」などのコラボメニューが発売され、話題となりました。
サントリー「クラフトボス」×野原ひろし(クレヨンしんちゃん)
サントリー「クラフトボス」は2020年、父の日を記念して「クレヨンしんちゃん」のパパである野原ひろしの心情を切り取ったWEB限定オリジナル動画を公開しました。
「すべての野原ひろしたちへ」のコピーが付けられた動画では、しんのすけが生まれてから5年間の野原家の日常が描かれており、父親を応援するメッセージが表現されています。
まるか食品株式会社×ドロンジョ(ヤッターマン)
広島の定番おつまみ「イカ天」「のり天」をプロデュースするまるか食品株式会社は、タイムボカンシリーズのヤッターマンに登場するドロンジョ(金銀宝石を愛するドロンボー一味の女ボス)とコラボした商品を発売しました。
ドロンジョは、池田エライザさん主演で秋にドラマ「DORONJO」が放映されると発表されており、認知度の高いダークヒロインとして人気が再燃しそうです。
●まるか食品株式会社ドロンジョ様×イカ天瀬戸内れもん味コラボサイト
家庭教師のトライ×おんじ(アルプスの少女ハイジ)
ユニークなテレビCMでおなじみのトライグループ「家庭教師のトライ」とアルプスの少女ハイジのコラボレーション。主人公ハイジと一緒に暮らすおじいさん(アルムおんじ)を前面に出したCMが話題となりました。
おんじがシンガーとなり、YouTubeの人気チャンネル「FIRST TAKE」のようにトライのサービスを歌い上げる内容に「攻めてる」「ふつうにいい歌!」との声が上がりました。
株式会社ACN×フリーザ(ドラゴンボール)
オフィスソリューション事業、不動産事業などを展開する株式会社ACNはドラゴンボールの敵役・フリーザを採用したテレビCMを放映していました(2016年~2020年)。フリーザ様のおなじみの口調やスカウターの表現でサービスの特長を説明しており、BtoBのサービス内容を親しみやすく訴求しています。
ウェディングドレス×「ONEPIECE」女性キャラクター
花嫁アプリ「PLACOLE&DRESSY|プラコレ&ドレシー」を運営する冒険社プラコレは、「ONE PIECE」の女性キャラクターをイメージしたウェディングドレスを提案。実際にそのドレスを制作し販売も行いました。「ナミ」「ビビ」「ペローナ」「ロビン」「しらほし」「日和」など、女性キャラクターの個性を活かしたこだわりのデザインが好評を得たそうです。
まとめ:主役じゃないキャラとの個性派コラボも一案に
上記でご紹介したように、主役以外の個性派サブキャラクターとのコラボは、キャラクターの魅力や世界観を存分に生かしたユニークな展開が多く見られます。
「一般的な人気キャラクターでは商品・サービスのイメージに合うものがいない」「よりコラボ感を出したユニークな展開がしたい」という場合には、主役じゃないキャラクターとのコラボ企画を検討するのも一案ではないでしょうか。