人材不足対策・採用広報のアイディアに!採用×エンタメ活用事例
2024年に予定されている出来事から、強化が予想される販促テーマに関連したトピックをお届けします。
「2024年問題」と言われるように、今年は建設・運輸・医療分野などの労働時間規制が本格的に始動します。人材不足や採用難が大きな課題になる中、企業や業界のイメージを向上するような採用プロモーションの需要が増すのではないでしょうか。そこで今回の記事では「採用×エンタメ」で好印象を得ている事例を特集します。
2024年問題とは?
「2024年問題」とは、2019年に施行された「働き方改革法案」により、建設・運輸・医療分野などの労働時間に上限が設定されることで生じる問題のことです。規制の適用には5年の猶予期間(経過措置)が与えられていましたが、2024年3月末がその期限となり、4月からは法令に則った労働管理をしなければなりません。これに伴い、とくに物流・運輸業界では輸送能力の低下やドライバー不足が懸念されています。
人材不足・採用の課題は?
「2024年問題」からもわかるように、労働環境の改善が求められる「建設」「運輸」「医療・福祉」などの分野以外でも、人材の不足や採用難の課題は広がっています。帝国データバンクの調査によると、正社員が不足していると感じる企業の割合は50%以上に昇ると言います。(出典:帝国データバンク/2023年4月人手不足に対する企業の動向調査)。また、新卒採用に取り組む多くの企業が採用活動における「自社の認知度」に課題を感じているとのデータもあります。
採用に取り組む多くの企業が「自社を知ってもらうこと」「業界のイメージを向上し、職業の魅力を知ってもらうこと」を必要としており、採用広報を強化する企業は増加すると思われます。
「採用×エンタメ」の好事例
では、このような人材・採用の課題にエンタテイメントコンテンツはどのように貢献できるのでしょうか?
企業広告・企業CMにオリジナルアニメーションを活用する例は、以前から見受けられますが、これらの施策は大手企業が先行しているイメージです。しかし、中堅・中小企業でもエンタテインメント性の高いコンテンツで工夫を凝らし、若い世代の認知を得ている事例もあります。
ここでは、採用プロモーションにおいてアニメ・マンガなどとコラボレーションした事例のほか、オリジナルアニメやエンタメ性の高いイラストなどを効果的に活用している例を紹介します。
※トキオ・ゲッツのコーディネート事例ではありません。
京セラ株式会社:京セラ発オリジナルアニメ
明確にリクルート向けの趣旨はうたわれていませんが、若い世代をターゲットにしたオリジナルアニメーションを制作し、YouTubeやSNSで発信しています。CVには人気声優が採用されており、テーマも採用ターゲットである若い世代の共感を生む内容になっています。同作は「京都アニものづくりAWARD 2023」のアニメーションCM部門銅賞を受賞しています。
- 京セラ発オリジナルアニメ第1弾『「あなたを一言で表してください」の質問が苦手だ。』
- 京セラ発オリジナルアニメ第2弾『私のハッシュタグが映えなくて。』
>特設サイトURL:https://www.kyocera.co.jp/animation/
タクトホーム株式会社「わたしたちの仕事」編
ハウスメーカーであるタクトホーム社の仕事をオリジナルアニメーションで表現したCMです。真剣・誠実な仕事の様子を見せることで顧客の信頼を得るほか、採用ターゲット層の企業理解を深める効果も感じられます。
株式会社松尾製作所リクルートサイト
自動車を中心とした部品・機器メーカーである松尾製作所は、エンタテインメント性の高いホームページで独自性を表しています。コーポレートサイト、リクルートサイトともにイラストを全面に活用。オリジナルのVtuber「マツオちゃん」が登場するYouTubeチャンネルや、製造業に関連したWebコミックギャラリーも展開しており、製造業界のイメージを刷新するような内容になっています。
>松尾製作所様採用サイト:https://recruit.groxi.jp/
groxi株式会社リクルートサイト
ITインフラ、ITソリューションを提供するgroxi社は、アニメ風のイラストを用いたリクルートサイトで個性溢れる人材を募る採用コンセプトを表現しています。面接などで自分を表現するのが苦手な人でも、個性や能力を輝かせられる場があるというメッセージが、イラストによって親しみやすく伝えられています。
>groxi株式会社様採用サイト:https://recruit.groxi.jp/
株式会社クリエイティブヒーローズ・コーポレートサイト
システム開発を行うクリエイティブヒーローズ社は、社名のイメージにマッチするヒーローをモチーフとしたイラストをコーポレートサイトに採用しています。採用メッセージでも「共に成長するヒーローを募集」というメッセージを発信しています。
>株式会社クリエイティブヒーローズ様WEBサイト:https://www.creative-heroes.jp/
自衛隊地方協力本部・自衛官募集ポスター
話題になることも多い自衛隊地方協力本部の自衛官募集ポスターは、アニメやマンガのモチーフが多く採用されています。公募によって選考されており、人気アニメ・マンガとコラボレーションしたケースもあります。
>自衛官募集ホームページ:https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/chihon/vol07.html
まとめ
採用広報にエンタテインメントを活用したさまざまなケースをご紹介しました。エンタメコンテンツの活用法はさまざまですが、どの事例からも感じられるのは「ターゲット層に向けて親しみやすく、わかりやすくメッセージを発信したい」という意図です。
エンタテインメントコンテンツの持つメッセージ性や親しみやすさを、さまざまな方法で採用活動に取り入れてみてはいかがでしょうか。